株式会社大里様イオニスコートインタビュー

イシトクオリジナル「イオニスコート」処理の『サビに強いコーススレッド』が好調の株式会社大里様。販売開始当初からのお付き合いとなる企画設計開発室室長の小島佑介様、商品・管理本部購買部主任の森吉勇太様(以下敬称略)へのインタビューが実現、導入のきっかけから今後の展望までをお伺いしました。(聞き手:営業部 宮島)

――本日はよろしくお願いいたします。導入当時提案させていただいた際には、イオニスコートの特色でもある高耐食・自己修復性という部分を評価していただきましたが、導入のきっかけは何だったのでしょうか。

小島: きっかけとなる商品はコンクリートビスでした。当社でも既にコンクリートビスの取り扱いがあり販売好調でしたが、より良い商品を検討していたところにイオニスコートをご提案いただきました。
当時他社は塗料系の表面処理が主だったかと思いますが、施工時ビスについてしまう傷を考慮するとイオニスコートの自己修復性は魅力的だったのでチャレンジしてみようということになりました。
ステンレスに対応するめっきだとコーティング処理になるので傷がつくと終わり(錆びてしまう)というイメージがあったので・・・4500時間の塩水噴霧の試験結果も魅力でしたがやはり自己修復性の部分が魅力的でしたね

――実際の販売にあたり、製品に対して御社独自のテストが行われたとのことですがどのようなテストが行われましたか

小島: 実際に製品を使用した後と同じ状態で試験しようということになり、ビスの適正な下穴よりも少し小さく下穴をあけ、ビスに対して負荷を与える状態で打ち込んで抜いたものに対し塩水噴霧試験を行いました。試験結果はよかったですね。御社の試験でも一度ナットを通したボルトで塩水噴霧試験をされていましたよね

――出来上がった新品の製品に試験を施すのが通常ですが、実際に施工した状況にしてみて試験する、それでも錆が出ないということを確認いただいたということですね

――実際に店頭に並べてからの市場に浸透するまでの時間はどのくらいでしたか、商品がヒットするまでの経緯は

小島: 立ち上がりはゆっくりでしたね、「イオニスコート」という名前が浸透する前だったので、弊社では「傷に強い」ことを打ち出して販売することになりました

――販売開始当初、コンクリートビスはどのようなユーザーさんを想定されていたのでしょうか

小島: 基本的には配管屋さんですね、サドルバンドは鉄を使っているところが多く、サドルバンドを止める際に、金属同士で傷がつき接触が起きて錆が出てしまうのですが、そこにイオニスコートはいいと思いました。
もう一点、階段のステップを止めるのにいいかなと思いました、階段のステップはアルミなのですよね、イオニスコートはアルミとの電位差での腐食も回避できるということで、そこを狙って小頭ねじを作らせていただきました

――実際に電蝕を回避したい施工現場では多く使われているとのことですね

――販売にあたり困難はありましたか

小島: コーススレッドは多く販売できたので苦しんだのは在庫管理ですね

森吉: 欠品が多く出てしまいあの時は大変でしたね

――販売開始から火が付くまでは時間がかかったのですが、火がついてからは予想を上回るペースで発注をいただき欠品が続きご迷惑をおかけしてしまいました

森吉: 前年比で200%の出荷が続くことは予想してなかったですね

――出荷量がだんだん増えて安定的にお使いいただけるようになりました

森吉: 運送便関係など手配については当初試行錯誤でしたね。マックスの量で手配しているがもう少し増やしたい、どう手配していくかということなどの問題もありました

――前年比200%に至ったきっかけは何だったのでしょうか

森吉: 大手ホームセンターさんへの納入が決まりかなりの店舗数で大規模に納入させていただいたことと、リピーターさんからの需要が重なったことでしょうか、今期も前年比110%くらいで着々と伸びています、好調ですね

――職人さんからの反応がいいとの声もあるとのことですが

小島: プロショップで聞くと、ユニクロめっき製品とステンレス製品を施工箇所ごとで使い分けている職人さんが、ユニクロめっきとステンレスの中間品であるということでイオニスコートの製品で統一してくださっているという話はよく聞きますね、ステンレスに統一できばいいのだけれど価格面での問題があるので・・・職人さんは使い分けしなくていいので便利なのだと思いますね

――御社のオリジナル製品は先端やねじ頭も独自の形状ですね

小島: コーススレッドは頭の十字穴(Q寸)を深くしています。他社輸入品と比較すると明らかに打ちやすくなっているのではないでしょうか。先端の角度も鋭利にしているので打つときに止まりがよく、非常に使いやすいビスになっています。併せてイオニスコート処理で錆びにくくなっている、職人さんは細かな部分に敏感なところに気が付いてくれるので支持してくれているのでしょうね

――職人さんなど実際に使っていただいている方が商品の良さを肌で感じていただき、横の広がりというか口コミの影響が広まっていったということですね

――コーススレッドのオリジナル部分はどのように制作されているのでしょうか

小島: 工場に製造委託して専用で作ってもらっています。当社指定のスペックで作ったコーススレッドにイオニスコート処理をしています。工場さんはかなり厳しいスペックにも応えてくれています。自分が使った時に使いやすいということで製品を作っているのですが、スリムスレッドにも使いにくい部分があったので改良を加えています。

――改めてイオニスコートのどこに魅力を感じていただいていますか

小島: ステンレスSUS410と比較しても錆びにくいという部分と自己修復性があるというところですね。当社の取扱い製品は機械系よりも木工系・コンクリート系が多いので、ステンレス410より錆びにくいというのはやはり魅力的です。

――御社としてイオニスコートを色んな製品に採用していただいているのですが今新たな構想・今後の展開についてお聞かせください

小島: 本来表面コート処理の魅力はステンレスと比較した時のコストが抑えられるというところなので、材料をたくさん使う太物のボルト、Uボルトなどは価格差が大きくコストメリットが期待できます。その辺を特にやっていきたいと思っています。ビス系で言えば太物のデッキビスあたりが面白いのではないかと思いますね。今はスリムビスの拡販に力を入れています。

――コンクリートビスから始まって今の段階だとイオニスコートの認知度は

小島: 以前よりは上がったと思いますね、パッケージにも記載させていただいています。店頭で並ぶことで職人さんたちへの認知も上がっていると思います。

――本日はお忙しい中貴重なお話を聞かせていただき誠にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

株式会社大里 https://ohsato-web.co.jp/
金属マテリアル専門商社。「人と社会をつなぐ」をコンセプトに金属製品・DIY用品の企画開発という新事業も展開。在庫点数は約4万点以上、ガラス・アクリル用装飾金物『SCULPS』では、サイン&ディスプレイに使用する金物の企画・開発・製造・販売している。

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